Archive for the ‘相続のコラム’ Category
特別受益と持戻し免除
相続における特別受益については,以前のブログでもお伝えしましたが,大まかに言えば, (さらに…)

千葉市中央区にある早川法律事務所は、相続、交通事故、離婚、債務整理、法人・事業者の法的トラブルなどを15年以上にわたり取り扱ってきた法律事務所です。
千葉県内(千葉市、船橋市、市川市、成田市など)をはじめ、東京都・茨城県全域のご相談に対応。
19年以上の経験をもつ弁護士が丁寧にお話を伺い、わかりやすくご説明いたします。
オンライン相談、ネット予約、電子決済(クレジット・交通系IC等)にも対応し、ご相談しやすい環境を整えています。
まずはお気軽にお問い合わせください。
法定相続情報証明制度の概要
以前のブログにも書きましたが,いよいよ本年5月29日から法定相続情報証明制度の運用がスタート (さらに…)

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法定相続人の範囲,順位と法定相続分の計算
基本的なことかもしれませんが,法定相続人の範囲,順位と法定相続分の計算で検索される方もいらっしゃいますので,再確認したいと思います。 (さらに…)

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賃料収入の相続
賃貸物件を所有していた方がお亡くなりになった場合,死亡後の賃料を誰がどの割合で相続するかという問題が (さらに…)

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法定相続情報証明制度
報道によりますと,法務省は,相続手続を簡素化する「法定相続情報証明制度」(仮称)を (さらに…)

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預金の遺産分割についての最新情報
以前のブログで,預金は遺産分割の対象とするとの合意がない限り遺産分割審判の対象にならないとする今までの判例 (さらに…)

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相続における特別受益とは(1)
亡くなった方の遺産を分割する割合は,通常,法定相続分に従うことになりますが,例外として特別受益と寄与分というものが (さらに…)

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遺産分割の前提問題 ー 相続人の範囲
遺産分割の前提となる「相続人の範囲」と戸籍の記載
遺産分割とは、亡くなった方の遺産を相続人全員で分ける手続です。しかし、具体的な分割割合や分割方法の話し合いに入る前に、まず解決しておかなければならない「前提問題」が生じることがあります。その代表例が、誰が遺産を受け取る資格を持つのかという「相続人の範囲」の確定です。
遺産分割協議は、法律上の相続人全員が参加しなければ無効となります。相続人の範囲は民法で定められており、通常は被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等を取り寄せることで明らかになります。ところが実務においては、まれに戸籍の記載が実際の身分関係と異なっているケースに直面することがあります。
具体的には、本人の知らない間に婚姻届や離婚届が勝手に出されている場合や、他人の子どもを自分の子どもとして虚偽の出生届を出している場合などです。このように血縁や当事者の意思に基づかない届出がなされていると、戸籍上は配偶者や子として記載されていても、法律上の親子関係が存在しない、あるいは夫婦関係が認められないといった深刻な問題が生じます。
相続人の資格に争いがある場合の手続と実務上の対処法
戸籍の記載が実際の身分関係と異なる場合、その人物に相続人としての資格があるかどうかについて「当事者間に争いがあるか否か」で進めるべき手続が大きく異なります。

まず、相続人としての資格に争いがある場合には、遺産分割調停や審判の中でそのまま解決することは原則としてできません。遺産分割を進める前に、家庭裁判所での調停や人事訴訟を通じて、前提となる身分関係を法的に確定させることが先決となります。具体的には、夫婦関係であれば「婚姻無効確認」や「離婚無効確認」、親子関係であれば「親子関係存否確認」などの調停・訴訟を行う必要があります。これらの手続は高度な法的知識と証拠収集が求められるため、弁護士へ依頼して進めるのが現実的です。
一方で、戸籍に事実と異なる記載があっても、「その人物が実際には相続人でないこと」について当事者全員に争いがないケースもあります。この場合は、戸籍上記載されている人物に家庭裁判所で相続放棄をしてもらうという実務上の解決策が有効です。適法に相続放棄がなされれば、初めから相続人ではなかったとみなされるため、時間と労力のかかる人事訴訟等を経ることなく、本来の相続人だけで速やかに遺産分割手続を進めることができます。
ただし、相続放棄の申述は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内という短い期間内に行わなければなりません。不測の事態に備え、選択肢を狭めないためにも、相続が発生したら可能な限り早期に戸籍を取り寄せて相続人調査に着手することが極めて重要です。なお、相続手続全般の全体像については、【相続(遺産分割、相続放棄)】で体系的に解説しています。

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遺産トラブル
新聞報道によりますと,盛岡で起こった放火殺人事件は母親の遺産を巡る (さらに…)

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預金に対する遺産分割について
預金も遺産分割の対象に。最高裁の判断とは?
相続が発生した際、被相続人の預貯金は、他の財産と同様に遺産分割の対象となります。かつては「預金は相続開始と同時に法定相続分に応じて当然に分割される」という考え方が判例でしたが、平成28年12月19日の最高裁判所大法廷決定により、この判断は変更されました。
この判例変更は、不動産など分割が難しい財産を受け継いだ相続人と、預貯金のみを相続する相続人との間で生じうる不公平をなくし、「相続人間の実質的な公平」を図ることを目的としています。この決定により、預貯金も他の遺産と一体のものとして、相続人全員の協議によって分割方法を決めるべき対象であることが明確に位置づけられたのです。
遺産分割前に預金を引き出す「払戻し制度」とは
最高裁の判断変更により、原則として相続人全員の同意がなければ預金の払戻しはできなくなりました。しかし、それでは葬儀費用や当面の生活費に困る相続人が出てくる可能性があります。このような事態に対応するため、2019年7月1日に施行された改正民法(第909条の2)で、「遺産分割前の預貯金の払戻し制度」が創設されました。
この制度は、遺産分割協議が完了する前であっても、各相続人が単独で一定額までの預貯金を引き出すことを認めるものです。これにより、相続人の当面の資金需要に応えることが可能となりました。

いくらまで引き出せる?上限額の計算方法
払戻しが可能な金額は、以下の計算式で算出されます。
払戻し可能額 = 相続開始時の預金額 × 1/3 × 払戻しを求める相続人の法定相続分
ただし、この計算式で算出された金額がそのまま引き出せるわけではありません。同一の金融機関(支店が異なっていても同一とみなされます)からの払戻しには、150万円という上限が定められています。
例えば、被相続人がA銀行に900万円の預金を残し、相続人が子2人(法定相続分は各1/2)だった場合、1人あたりの払戻し可能額は「900万円 × 1/3 × 1/2 = 150万円」となります。このケースでは、上限額もちょうど150万円であるため、各相続人はA銀行から最大150万円まで引き出すことが可能です。
手続きに必要な書類と注意点
制度を利用する際には、金融機関の窓口で以下の書類の提出を求められるのが一般的です。
- 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(または除籍謄本、改製原戸籍謄本)
- 相続人全員の戸籍謄本
- 払戻しを請求する相続人の印鑑証明書
- 被相続人の預金通帳・証書
- 金融機関所定の払戻請求書
ここで極めて重要な注意点があります。この制度で引き出した金銭は、「遺産の一部を先に受け取ったもの(遺産の前渡し)」として扱われます。したがって、後の遺産分割協議や審判では、払戻しを受けた分を差し引いた上で、最終的な取得分が計算されることになります。この点を理解しておかないと、将来的な相続トラブルの原因となりかねません。この制度を利用せずに、他の相続人が預金を処分してしまった場合の対応も確認しておくとよいでしょう。
話合いで解決しない場合は遺産分割調停・審判へ
払戻し制度はあくまで一時的な資金需要に応えるためのものです。相続人全員での遺産分割協議がまとまらない場合、最終的には家庭裁判所に「遺産分割調停・審判」を申し立てることになります。
かつては遺産分割審判の対象外とされていた預貯金も、判例変更によって審判の対象となりました。これにより、不動産などの他の遺産と合わせて、裁判所が総合的に分割方法を判断することが可能になっています。もし協議が難航し、法的な手続きが必要になった場合は、速やかに専門家へご相談ください。

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